台風が通過したあと、天井から水が落ちてきたり、壁紙にシミが広がったりすると、「屋根が壊れたのではないか」と不安になるものです。
台風後の雨漏りは、強風で屋根材や板金がずれた場合だけでなく、普段とは異なる風向きで雨が吹き込んだことや、雨どい・排水口が落ち葉や飛来物で詰まったことでも発生します。
これまで雨漏りがなかった住宅でも、台風をきっかけに、建物の弱っていた部分から雨水が入り始めることがあります。
ただし、雨漏りを見つけても、雨や風が残っている状態で屋根へ上がるのは危険です。
台風の接近中や通過直後は、飛来物、ぬれた足元、突風などによる転倒・転落のおそれがあります。気象庁も、台風接近中は不要不急の外出を控え、危険な場所へ近づかないよう呼びかけています。
この記事では、台風後に雨漏りが始まったときに確認すべき場所、自分でできる応急処置、やってはいけない行動、修理業者へ相談する際のポイントを解説します。
台風後に雨漏りが始まる主な原因

台風後の雨漏りは、屋根の破損だけでなく、外壁やサッシ、排水口の詰まりなど、さまざまな場所が原因になります。特に多い6つの原因を確認してみましょう。
-
屋根材の割れ・ずれ・めくれ
強風によって瓦やスレートがずれたり、金属屋根がめくれたりすると、できた隙間から雨水が入り込みます。
-
棟板金や水切り板金の浮き
屋根の頂上や外壁との取り合い部分にある板金が浮くと、横殴りの雨が内部へ入りやすくなります。
-
防水シートの劣化・破損
屋根材の下にある防水シートが劣化していると、屋根材を通過した雨水を防ぎきれず、室内まで達することがあります。
-
雨どい・谷樋・排水口の詰まり
落ち葉や飛来物で排水経路が塞がれると、あふれた雨水が屋根や外壁、サッシ周辺へ流れ込む場合があります。
-
外壁やシーリングの劣化
外壁のひび割れや目地のシーリング切れに強い雨が吹き付けると、壁の内部へ雨水が浸入することがあります。
-
サッシ・換気口・配管まわりからの浸入
普段とは違う方向から雨が吹き付けることで、窓枠や換気口、配管の貫通部などから雨水が入るケースもあります。
台風では、通常の雨ではぬれにくい方向から雨が吹き付けます。
そのため、普段は問題が表面化していなかった小さな隙間から雨水が入ることがあります。
また、台風で突然すべてが壊れたのではなく、もともと進んでいた経年劣化に、強風や大雨が重なって雨漏りが始まるケースもあります。
正確な原因を判断するためには、雨が入った場所だけでなく、屋根、外壁、ベランダ、サッシなどを含めて確認することが重要です。
雨漏りを見つけたら最初に安全を確認する
雨漏りを見つけると、すぐに水を止めたくなります。
しかし、最初に確認すべきなのは建物の損傷箇所ではなく、自分や家族の安全です。
避難情報と周囲の状況を確認する

台風が通過したように見えても、強い雨や突風が続くことがあります。
河川の増水、道路の冠水、土砂災害の危険が高まっている地域では、住宅の雨漏り対応よりも避難を優先してください。
特に、自治体から避難指示が出ている場合や、気象庁の防災情報で警戒レベル4に相当する情報が発表されている場合は、危険な場所から離れることが基本です。
すでに道路が冠水しているなど、屋外への移動がかえって危険な場合は、建物の上階や崖から離れた部屋へ移動するなど、その時点でできる安全確保を優先します。
水と電気が接触していないか確認する

雨水が照明器具、コンセント、延長コード、家電製品、分電盤の近くまで達している場合は注意が必要です。
配線や電気機器がぬれると、漏電や感電、火災につながる可能性があります。
次のような異変がある場合は、ぬれた機器や配線に触れないでください。
・雨漏りしている場所の近くに照明器具がある
・コンセントやスイッチの周囲がぬれている
・焦げたようなにおいがする
・「ジジジ」という音が聞こえる
・漏電ブレーカーが落ちた
・家の一部だけ停電している
安全に操作できる場所に分電盤があり、床や手がぬれていない場合は、該当する回路のブレーカーを切る方法があります。
ただし、分電盤自体がぬれている場合や、どの回路を切ればよいかわからない場合は、無理に触れてはいけません。電力会社や電気工事業者へ連絡しましょう。
雨水によって配線や機器がぬれると漏電する可能性があり、漏電が疑われる場合は電気を使わないことが優先されます。
天井が膨らんでいないか確認する

天井材の内部に水がたまると、クロスや石こうボードが下向きに膨らむことがあります。
そのまま水を含み続けると、天井材の一部が落下するおそれがあります。
膨らんだ天井の真下には立たず、周辺にある家具や家電を移動させてください。
水を抜こうとして棒や工具で穴を開けると、内部の配線を傷つけたり、一気に水や天井材が落下したりする危険があります。自分で穴を開けず、専門業者に状況を伝えましょう。
台風後の雨漏りセルフチェックリスト
台風後の雨漏りセルフチェックリスト
当てはまる項目を選ぶと、雨漏りの緊急性の目安を確認できます。
緊急性が高いサイン
室内で確認したいポイント
地上から確認したい屋外のポイント
判定の目安:チェック項目を確認してください
当てはまる項目を選び、「チェック結果を見る」を押してください。
※このチェックリストは緊急性を判断するための目安です。漏電や天井落下の可能性がある場合は、 その場所から離れ、無理に触らず専門業者へ相談してください。
台風後に室内で確認すべき場所

雨水が落ちている位置と、実際に雨水が入った位置は一致しないことがあります。
屋根や外壁から入った水が、柱、梁、断熱材などを伝い、離れた場所へ現れるためです。
室内では、雨漏りが見えている場所だけでなく、その周辺も確認してください。
天井と照明器具のまわり
天井は、台風後の雨漏りが見つかりやすい場所です。
次のような変化がないか確認しましょう。
・茶色や黄色のシミができている
・クロスが浮いている
・天井から水滴が落ちている
・天井板がたわんでいる
・照明器具のまわりがぬれている
シミが小さくても、天井裏では広い範囲に水が回っていることがあります。
雨がやんだあとに水滴が止まっても、内部の木材や断熱材がぬれている可能性があります。
シミの範囲や水滴の状態を写真に残し、広がっていないか経過を確認してください。
壁紙・窓・サッシのまわり
横殴りの雨が続いた台風では、外壁や窓まわりから雨が入ることがあります。
・窓枠の上部から水が流れている
・サッシの下に水がたまっている
・壁紙に縦方向のシミができた
・壁紙が浮いたり剥がれたりしている
・窓のない壁が湿っている
サッシのレールに水があるだけであれば、一時的な吹き込みや結露の可能性もあります。
一方、窓枠の上部や壁の内部から水が出ている場合は、外壁のひび割れ、シーリングの劣化、窓上部の防水不良などが考えられます。
ベランダ・バルコニーに面した部屋
ベランダやバルコニーの排水口が詰まると、水位が上がり、サッシ下端や防水層の弱った部分から室内へ水が入ることがあります。
安全な室内側から、次の点を確認してください。
・窓の外に大量の水がたまっていないか
・排水口の周辺に落ち葉やごみが集まっていないか
・サッシ下部から水が入っていないか
・ベランダ下の部屋にシミが出ていないか
雨や風が強い間は、排水口の詰まりが気になってもベランダへ出ないでください。
排水口の掃除は、台風が完全に通過し、床が安全な状態になってから行います。
屋根裏・天井点検口の周辺
天井点検口
台風直後に無理に屋根裏へ入る必要はありません。
点検口を床に立った状態で安全に開けられる場合は、次の異変がないか、見える範囲で確認します。
・点検口の周辺に水滴が付いていないか
・木材や天井材が湿っていないか
・断熱材がぬれていないか
・雨水が流れた跡がないか
・カビ臭い、湿ったような異臭がしないか
・配線や電気設備の近くがぬれていないか
屋根裏
安定した床がないことが多く、梁の間を踏み外すと、天井を突き破ったり転落したりする危険があります。
確認は点検口から目視する程度にとどめ、次の行動は避けてください。
・屋根裏の奥まで入る
・梁や天井材の上を歩く
・ぬれた断熱材を動かす
・配線や電気設備に触れる
・水が入った場所を自分で塞ぐ
異常を見つけた場合は、無理に原因を調べようとせず、写真を撮って専門業者へ状況を伝えましょう。
床・家具・家電の周辺
壁を伝った水が床まで流れている場合は、フローリングや畳、家具の裏側にも水分が残ります。
・カーペットや畳が湿っている
・巾木のまわりがぬれている
・家具の裏側に水が回っている
・家電の電源コードがぬれている
・床が浮いたり変色したりしている
ぬれた家具や家電は、可能な範囲で安全な場所へ移動します。
ただし、電源コードやコンセントがぬれている場合は、先に電気の安全を確保してください。
屋外で確認すべき場所
屋外の確認は、雨と風が収まり、自治体や気象台から危険な情報が出ていないことを確認してから行います。
確認は必ず地上から行い、屋根や脚立には上らないでください。
台風後の屋根材はずれていたり、下地が弱っていたりするため、見た目では安全そうでも踏み抜きや転落につながることがあります。
屋根材と棟板金

地上や道路側から見える範囲で、次の異変を確認します。
・瓦がずれている
・スレートが割れている
・金属屋根がめくれている
・屋根の頂上にある棟板金が浮いている
・庭や道路に屋根材の破片が落ちている
屋根の異変を見つけても、自分で戻したり、ブルーシートをかけたりしないでください。
応急処置であっても、屋根上での作業には転落の危険があります。
雨どい・谷樋

強風によって枝、葉、ごみなどが飛ばされると、雨どいや屋根の谷部分が詰まることがあります。
・雨どいが外れている
・雨どいが傾いている
・集水器から水があふれた跡がある
・縦どいが外れている
・建物の一部だけ大量に水が流れた跡がある
雨どいの詰まりは、軒先や外壁側への雨水の逆流につながります。
ただし、2階部分の雨どいを脚立で確認するのは避け、専門業者へ依頼してください。
外壁とシーリング

外壁にできたひび割れや、サイディングの継ぎ目にあるシーリングの切れ目から雨水が入ることがあります。
・外壁に新しいひび割れがある
・外壁材が浮いている
・シーリングが剥がれている
・換気口や配管まわりに隙間がある
・外壁に不自然な水の流れ跡がある
雨漏りしている部屋の近くに外壁の異常があっても、必ずしもそこが侵入口とは限りません。
むやみに市販のシーリング材を塗ると、水の出口を塞いだり、原因調査を難しくしたりすることがあります。
ベランダ・屋上・排水口

雨や風が収まり、安全に立ち入れる状態になってから、次の箇所を確認します。
・排水口が落ち葉や枝、ごみで塞がれていないか
・排水口の周辺に水がたまっていないか
・防水層が膨れていないか
・床にひび割れができていないか
・手すりや笠木が外れたり、浮いたりしていないか
排水口の表面にある落ち葉やごみは、手袋を着用したうえで、無理のない範囲で取り除きましょう。
ただし、防水層の膨れや床のひび割れ、手すり・笠木の外れなどが見られる場合は、自分で触ったり補修したりせず、専門業者へ相談してください。
自分でできる安全な応急処置

台風後の応急処置は、雨水の侵入を完全に止めることではなく、室内の被害を広げないことが目的です。
バケツや容器で水を受ける
天井から水滴が落ちている場合は、バケツや洗面器で受けます。
水が跳ねる場合は、容器の中に雑巾やタオルを入れると、周囲へ飛び散りにくくなります。
容器がいっぱいになる前に交換し、足元がぬれて転倒しないよう注意してください。
家具・家電・荷物を移動する
雨漏りしている場所の真下や、水が流れている壁の近くから、家具、家電、寝具、衣類、書類などを移動します。
動かせない家具は、防水シートや大きなビニールで覆いましょう。
ただし、家電製品がぬれている場合は、電源を入れたり、プラグを抜こうとして触れたりしないでください。
床の水分を拭き取る
床に広がった水は、タオルや吸水シートでこまめに拭き取ります。
放置すると、フローリングの膨れ、畳の変色、カビなどにつながる可能性があります。
雨がやみ、安全が確保できたあとは、換気や除湿を行って乾燥を促します。
ただし、外の湿度が高い場合は、窓を開けるよりも除湿機やエアコンの除湿機能を使用したほうが乾燥しやすいことがあります。
写真と動画を残す
応急処置を始める前に、安全な範囲で被害状況を撮影してください。
撮っておきたいものは次のとおりです。
・水が落ちている様子
・天井や壁のシミ
・ぬれた床や家具
・屋外から確認できる破損箇所
・落下した屋根材や飛来物
・部屋全体と被害箇所の位置関係
撮影日時、台風が通過した日、雨漏りに気づいた時間、雨の強さや風向きも記録しておくと、原因調査や保険会社への相談時に状況を伝えやすくなります。
保険金の請求では、被害箇所の写真や修理見積書などが必要になる場合があります。
台風後の雨漏りでやってはいけない行動

雨や風が残る状態で屋根へ上る
台風後の屋根はぬれて滑りやすく、屋根材が浮いていることもあります。
脚立やはしごを使用した点検も転落事故につながるため、自分では行わないでください。
自分でブルーシートをかける
ブルーシートは一時的な雨よけになりますが、屋根上で固定する作業には高い危険が伴います。
風にあおられるとバランスを崩しやすく、固定が不十分なシートが飛散する可能性もあります。応急処置は専門業者へ依頼しましょう。
天井の膨らみに穴を開ける
天井裏に水がたまっているように見えても、自分で穴を開けるのは危険です。
大量の水や天井材が落下するほか、電気配線を傷つけるおそれがあります。
原因がわからないまま隙間を塞ぐ
外壁やサッシの隙間にシーリング材を塗れば、雨漏りが止まるように見える場合があります。
しかし、侵入口と出口が異なる雨漏りでは、誤った場所を塞ぐことで建物内部に水がたまり、別の場所へ被害が広がることがあります。
ぬれた家電を使用する
表面が乾いているように見えても、家電内部やプラグに水分が残っている可能性があります。
ぬれた家電は使用せず、メーカーや電気店に確認してください。
雨がやんだのに水が止まらない理由
台風が過ぎて雨がやんだあとも、しばらく水滴が落ち続けることがあります。
これは、屋根裏の断熱材、木材、天井材などが雨水を含み、時間をかけて室内側へ流れているためです。
雨が止んだからといって、雨漏りが直ったわけではありません。
また、雨がやんで一度止まったあと、数日後の雨で再び同じ場所から漏れることもあります。応急処置だけで終わらせず、早めに原因調査を依頼することが大切です。
特に、次のような状態では早急な点検を検討してください。
・照明器具やコンセントの近くから漏れている
・天井が大きくたわんでいる
・複数の部屋でシミが広がっている
・雨がやんでも水が落ち続ける
・カビ臭いにおいがする
・屋根材や板金が落下している
・以前修理した場所から再発している
修理業者へ相談するときに伝える内容
雨漏り修理業者へ連絡する際は、状況を整理して伝えると調査が進みやすくなります。
・台風が通過した日時
・雨漏りに気づいた日時
・雨漏りしている部屋と位置
・水滴、シミ、にじみなどの状態
・雨の強さや風向き
・過去の雨漏りや修理歴
・建物の築年数
・屋根や外壁で見つけた異変
・写真や動画の有無
雨漏りは、室内の水が出ている場所だけを見ても原因を特定できない場合があります。
屋根だけでなく、外壁、サッシ、ベランダ、板金、排水経路まで確認できる業者へ相談すると安心です。
散水調査、目視調査、屋根裏調査、赤外線調査など、必要な調査方法は建物や症状によって異なります。
「雨漏りしている天井の真上だけを直す」のではなく、雨水の侵入口と建物内部の通り道を確認したうえで、修理内容を説明してくれる業者を選びましょう。
火災保険を利用できる可能性はある?
台風の強風によって屋根材や棟板金が破損し、その結果として雨漏りが発生した場合は、火災保険の風災補償の対象になる可能性があります。
火災保険には、火災だけでなく、台風や暴風などによる風災を補償する商品があります。
ただし、実際の補償範囲や免責金額は契約内容によって異なります。
一方、屋根材やシーリングの経年劣化、長期間放置していた不具合、施工不良などは、補償対象にならないことがあります。
被害を見つけたら、修理を契約する前に、加入している保険会社または代理店へ連絡し、必要な手続きを確認してください。
「火災保険を使えば必ず無料で直せる」「保険金請求をすべて代行する」と勧誘する業者には注意が必要です。
保険が使えるかどうかを最終的に判断するのは、修理業者ではなく保険会社です。
高額な手数料や解約料を請求されるトラブルもあるため、その場で契約せず、まず保険会社へ確認しましょう。消費者庁や国民生活センターも、「保険金で自己負担なく修理できる」と勧誘する事業者とのトラブルについて注意を呼びかけています。
台風後の雨漏りに関するよくある質問
- 台風が過ぎて雨がやんだのに、雨漏りが続くのはなぜですか?
-
屋根裏の断熱材や木材、天井材などにたまった雨水が、時間をかけて室内へ流れている可能性があります。
雨がやんだ直後に水滴が止まらないからといって、必ずしも新しい雨水が入り続けているとは限りません。ただし、建物内部が広い範囲でぬれている可能性があるため、放置せず専門業者へ点検を依頼しましょう。
水滴が止まった場合も、雨漏り自体が直ったわけではありません。次に雨が降ったときに再発することがあります。
- 雨漏りしたら、すぐに屋根修理業者を呼んだほうがよいですか?
-
雨漏りが続いている場合や、天井の膨らみ、照明器具付近の水漏れ、屋根材の落下などが見られる場合は、早めに相談してください。
ただし、雨漏りの原因は屋根だけとは限りません。
外壁、サッシ、ベランダ、雨どい、換気口などから雨水が入ることもあるため、屋根だけでなく建物全体を確認できる業者へ相談することが大切です。
台風後は修理依頼が集中するため、応急処置だけでも対応できるかを確認しておくとよいでしょう。
- 少量の雨漏りなら放置しても問題ありませんか?
-
雨漏りを放置すると、次のような被害につながることがあります。
・天井材や壁紙の変色、剥がれ
・木材や下地の腐食
・断熱材の劣化
・カビやダニの発生
・シロアリ被害のリスク増加
・電気配線付近の漏電
・修理範囲の拡大見た目の被害が小さいうちに原因を調べることで、修理範囲や費用を抑えられる可能性があります。
- 雨漏りしている天井に穴を開けて、水を抜いてもよいですか?
-
天井裏に大量の水がたまっていると、水や天井材が一気に落下する危険があります。また、天井内部にある電気配線を傷つけ、感電や漏電につながる可能性もあります。
天井が膨らんでいる場合は、その真下から離れ、家具や家電を移動させたうえで、専門業者へ状況を伝えてください。
- 台風後に自分で屋根へブルーシートをかけてもよいですか?
-
屋根上でのブルーシート設置は、専門業者へ依頼してください。
台風後の屋根はぬれて滑りやすく、瓦や屋根材がずれていることがあります。見た目には問題がないように見えても、踏み込んだ場所が壊れたり、突風でバランスを崩したりする危険があります。
脚立やはしごを使った確認も転落につながるため、屋根の状態は地上から見える範囲だけを確認しましょう。
- 台風による雨漏りには火災保険を使えますか?
-
台風の強風によって屋根材や棟板金などが破損し、その結果として雨漏りが発生した場合は、火災保険の風災補償を利用できる可能性があります。
一方で、経年劣化、施工不良、長期間放置していた破損などが原因の場合は、補償されないことがあります。
適用条件は加入している保険によって異なるため、被害状況を写真や動画で記録し、修理を契約する前に保険会社や代理店へ確認してください。
修理業者が火災保険の適用を確約することはできません。「必ず無料で修理できる」と説明する業者には注意が必要です。
- 台風後、数日たってから雨漏りに気づくことはありますか?
-
台風から数日後に、天井や壁のシミが見つかることはあります。
建物内部へ入った雨水が、木材や断熱材をゆっくり伝わって室内へ現れるためです。また、ぬれた部分が乾かず、時間がたってから変色やカビ臭として気づく場合もあります。
台風後はすぐに異常がなくても、数日間は天井、壁、サッシ、収納内部などに変化がないか確認しましょう。
- 雨漏り修理にはどのくらいの費用がかかりますか?
-
シーリングや一部の屋根材を補修する工事で済む場合もあれば、屋根の下地や防水シートまで傷んでおり、大規模な修理が必要になる場合もあります。
雨漏りしている場所だけを見て、正確な費用を判断することはできません。
調査後は、見積書に次の内容が記載されているか確認してください。
・雨漏りの原因
・修理する場所
・使用する材料
・応急処置と本修理の違い
・足場や廃材処分などの付帯費用
・保証内容金額だけで決めず、原因と修理方法を具体的に説明してくれる業者を選びましょう。
- 賃貸住宅で雨漏りした場合は、誰に連絡すればよいですか?
-
賃貸住宅の場合は、自分で修理業者を手配する前に、大家さんや管理会社へ連絡してください。
雨漏りしている場所、発生した日時、水の量、ぬれた家具や荷物の状況を伝えます。写真や動画も残しておきましょう。
漏電や天井落下のおそれがあるなど、緊急性が高い場合は、その点を最初に伝えてください。
自己判断で修理を依頼すると、費用負担についてトラブルになる可能性があるため、原則として管理会社や大家さんの指示に従います。
台風後の修理業者を選ぶポイント
台風後は修理依頼が集中し、急いで業者を決めたくなるかもしれません。
しかし、被害への不安につけ込んだ点検商法や、不必要な工事を勧める事業者にも注意が必要です。
業者を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。
・建物全体から雨漏りの原因を調査している
・屋根や外壁の写真を見せながら説明している
・修理箇所と修理方法が見積書に記載されている
・応急処置と本修理を分けて説明している
・保険金が必ず出ると断言していない
・契約を急がせない
・保証内容や再発時の対応が明確である
・会社の所在地や連絡先を確認できる
訪問してきた業者から「近くで工事をしていて屋根の破損が見えた」「無料で点検する」と言われても、その場で屋根へ上げたり、すぐに契約したりする必要はありません。
複数社から見積もりを取り、調査内容と修理方法を比較してください。
まとめ|台風後の雨漏りは屋根へ上らず安全を優先しよう
台風後に雨漏りが始まった場合は、まず避難情報や建物周辺の状況を確認し、自分と家族の安全を確保してください。
室内では、天井、壁、窓、サッシ、床、照明器具、コンセントの周辺を確認します。
屋外の点検は雨と風が完全に収まってから、地上で見える範囲にとどめましょう。
自分でできる応急処置は、バケツで水を受ける、家具や家電を移動する、床の水分を拭き取る、被害状況を写真に残すことです。
屋根へ上る、ブルーシートをかける、天井に穴を開ける、原因がわからないまま隙間を塞ぐといった行動は避けてください。雨漏りは、水が落ちている場所と侵入口が離れていることがあります。
台風で屋根が壊れたと決めつけず、屋根、外壁、サッシ、ベランダ、排水経路を含めて調査できる専門業者へ相談することが大切です。
また、台風による破損が原因であれば、火災保険を利用できる可能性があります。
被害の写真と記録を残し、修理契約を結ぶ前に、加入している保険会社や代理店へ確認しましょう。
